Feb 24, 2015

2015/2/ 海外遠征 in ニュージーランド vol.2

前日のイメージを持ったまま2日目(最終日)の朝を迎えた。

最終日の朝は少し風があり、昨日より一層肌寒い感じがした。前日より早く起きてモーニングコーヒーをすすり、早々と朝食と昼食の調達にでかけた。もう慣れたもんである

昨日より早い集合ではあったが、待ち合わせ時間よりだいぶ早くマリーナに到着した。船長たちもすでに来ており、やる気が十分みなぎっていた。

挨拶もほどほどに船のエンジンがかかる。
船長もやる気だ。しかし、少し気になるのはマリーナを吹き抜けている風。沖に出れば吹きそうな予感がよぎる。

クルーがロープを解き、船が船首を海に向けた。
川を下り、河口付近に近づくと少し波立っているのがわかる。そして船が大きく揺れだした。

船が沖に進むにつれ、そんな不安は外れた。心配するほどの波ではない。そして船は何もないようにホワイトアイランドに向け走っていく。
途中イルカの群れに遭遇したが、そんなものには目もくれず、ひたすらファーストポイントを目指す。「陽が上がる前に到着したい。」それが今日のキモになると考えていたからだ。過去の浅い経験ではあるが、昔私は福井県敦賀でヒラマサのキャスティングに少し通っていたことがある。そのときに、現地の船長に教えてもらったのが「ヒラマサはローライトの方がトップに出やすい。」真相の程は定かではないが、そんな記憶があったので朝イチのTOPは陽が上る前に投げたいと考えていた。
そして1.5時間をかけ、昨日同様に島南東のカケ上がりポイントが見えてきた。
だが、今日は風と波が前日より強い。大きな波が磯場にブチ当たり、水しぶきが舞っている。

でも、「波」「風」「朝イチ」「ローライト」このような要素を鑑みると、期待が持てそうな感覚ももっていた。何より前日より「魚の匂い」がするような気がした。

船長から準備するようにとの合図があり、各自キャスティングロッドを手に持ち臨戦体制に入り、キャプテンの合図と同時に皆が一斉にキャストを開始。
「出た!」一発目からミヨシで魚を確認することができたようだ。
その声で期待を寄せたメンバーがフォロー風を受けながらキャストを続けていた。

キャスト ITO

 

 

私はカメラを持ち、待望の魚を撮ろうと他のメンバーのルアーを目で追っていた。
よく見ると各人のルアーの下におびただしい数の青白い群れがルアーを追っているのが見える!
と、同時にミヨシで投げていた秋江氏のガンマが水面から消えた。

「HIT!!!」

それを皮切りに至る所で水柱が立ちだした。ラッシュ突入である。
そうなると、凄いことになった。サイズは5kgがアベレージだと思われるが、投げれば出る出る!ロッドが曲がる曲がる!船上が慌しくなってきた。

私もさすがにZENAQ FOKEETO TUNA FC83-4を手にとり、トモからキャストし、大きくジャークを開始した。そして、即バイト!5kgくらいのヒラマサが面白いように食ってくる。とんでもない状況である。これはさすがに日本でも経験できない状況にメンバー全員一喜一憂である。

船上ではクルーがランディングでバタバタしている。これは本当に凄い経験をしたと今でも記憶に鮮明に残っている。「これぞニュージーランド」

少し時間が経過した。陽が上るにつれチェイスはあるもののバイトが少し減って
きた。
キャプテンに少しだけ船を島から離してもらい、ジギングのできるレンジを流してもらうことにした。ミヨシでは引き続きキャスティング、トモではジギングに切り替え流し始める。

今度はジギングが爆釣!
サイズはさほど変わらないが釣れる釣れる!一落一釣!ヒットレンジに入るとドンドン魚が上がってくる。

ラッシュ時Sjigトリプルヒット木戸氏SecondStage 刃シルバーブルー木戸.カツハラ

全員安打どころか、ニュージーランドの爆発力に皆が驚いていた。キャプテン曰く、とんでもない日には20kgクラスがこういう状態になるとのことで、想像しただけでも武者震いがくる。とんでもない所だ。

ある程度、固め打ちができたところで船長から「サイズを狙いに行こう」との提案で移動を開始した。

ホワイトアイランド沿いを西へ島を舐めるように船が走り、途中、島のリーフに差し掛かったところでキャストをしながら船を流す。
天候は回復してド晴天!気持ちのいい景色が目の前に広がる。
そしてキャプテンがまた声をかけてきた。

「おい!伊藤、今から入るところは54kg出たところやで(関西弁解釈)」

2Fのデッキで魚探を見ながら船長が画面を指す。またまたとんでもない海底が映し出される。起伏に富んだ地形・・・というか、船の上からでもテッペンが見えるんじゃないか?と思えるほどそびえ立つ柱が点在するポイント。ここも底取りができないと一発根ガカリ必至の場所。ここはジギングでもキャスティングでもOKとのことなので、また前後で分かれて釣りを開始した。

私はジギングにて攻めてみる。
案の定、幸いロストは無かったものの、すぐに根がかりする。集中してないとラインも根にコスるし、ジグも根がかりする。ジグを落としても、スグに底に落ちたと思えば、次の落としでは80mくらいラインが出る。 「どんなトコやねん(汗)」

ここでは1流しで誰かに1匹・・・みたいな感じで拾い釣り。でも、上がる魚は朝のラッシュと比べサイズはいい。8kgクラスがコンスタントに釣れてくる。やはり沖目はジギングに歩があるようだ。

ひとしきり攻めたところで再度移動となり、前日に三谷氏がラインブレイクした大場所へ向かった。さすがに三谷氏は鼻息荒くリベンジに燃えている。

また荒々しい根が画面に映る。「OK!」キャプテンがスタートコールを発した。

私も最初はキャスティングで開始をするも、どうしても魚が深いような気がしたので10投程度でジギングに切り替えた。

そして2回目のフォールで「ドスン!」待望の重量感がロッドに伝わってくる。これはまぁまぁのサイズだ!「二の轍は踏まない!」ドラグを締めて最初からガチ勝負に出た。

ロッドがきしみ、PEラインがピンピンに張っている。でも怖がらない!

幸いにも魚が浮いてきた。昨日同様15kg前後の魚体がクルーの手によって船内に引き上げられた。本当にこの魚はアングラーを楽しませてくれる。

数回目の流しだっただろうか。
左舷側の胴でジギングに切り替えていた木戸氏に待望のヒット!さすがベテラン。冷静に魚を寄せている。「デカイっすか?」と尋ねると何やら首をかしげている。最初はさほど大きく感じなかったらしいが、途中から急にドラグが出だしたとのこと。「デカイんちゃいます!?」と皆が見守る中、木戸氏は懸命にポンピングを繰り返す。グイグイとティップが揺れている。
P1040527
しかし、その瞬間に・・・プツン・・・・

ラインブレイクだった。
しかし、木戸氏はあくまで冷静だった。
「途中から引きが変わった。サメちゃうか?」
上がってきたリーダーはプッツリと切れている。船上では議論紛糾。サメだったのか?デカかったのか?迷宮入りとなってしまった。

時をすぐにして今度はトモでリーダー葛原氏がいいサイズを掛けた。ジリジリとラインが引き出されている。こいつもデカイぞ。

少しの間、一進一退の攻防が続いていたが、こちらも「プツン!」ラインブレイク・・・ではなくジグは付いている様子。フックアウトか。上げてきたジグをまじまじと確認するとアシストフックのアシストラインが切れている。「なんじゃ!?」

ここでもまた議論が飛び交う。「サメか?」「ヒラマサの歯か?」アシストラインが切られるって滅多にないやろ!またまた迷宮入り・・・

その後も葛原氏は魚を掛けるがラインブレイク。今日はツイてないのか?

正午を過ぎたあたりから緩やかな時間が流れていく。流せば誰かがヒットするがラッシュには入らない。そんな時間が流れていた。
13:30頃だった。船長から「お前ら何時に港へ帰る必要があるんだ?」との問いに送迎の車が来るのは16:00、ストップフィッシングは14:30には沖上がりしないと間に合わない状況だった。

そんな話をしているときにトモでリーダー葛原が3度目の正直!ロッドを曲げた。

今回は今までにないロッドの曲がりを見せる。「今日イチ!!」明らかにサメでなければデカイ!皆が手を止めてやりとりを茶化しながら見守る。耳に残るようなドラグの悲鳴、強い魚のようだ。

すぐに海底の形状を確認する。底はフラット。根ズレの心配はない。「ジックリ行けよ!」皆から激が飛ぶ。息切れしながら両手でロッドを握る葛原氏・・・
早く上げないとシャークアタックも怖い。しかも、何故か近海仕様のライトなタックルで掛けている。

丁寧にやり取りして、残り20mくらいまで寄せてきた。メンバーが船から身を乗り出して魚体が浮いてくるのを見守る。

青白く光る魚体が横向きで浮き上がってきた。「デカイデカイ!」

リーダーがリールに納まり、クルーが水面に横たわった魚のエラに手を入れた。

「よっしゃーーーーー!!!」思わず全員から声が上がりガッツポーズを見せる葛原氏。

キャプテンも2Fから降りてきて今回初の従量計が取り出された。

揺れる船の上で従量計のデジタルメーターが振れる。
「20kg~23kg」までを行ったり来たり。なんにしても今回の最大魚であり、キープの許しが出た魚となった。

お決まりの膝乗せで撮影会。至福の時である。ヒットルアーはSecond Stage☆ 刃 今回の遠征用に制作した「ニュージーランド・シルバー」320g。

kingfish SecondStage 刃 シルバー今日の残り時間は30分程度、皆、有終の美を飾るためにも最後の力を振り絞りジギング、キャスティングにて魚への思いをぶつけていた。

無情にもキャプテンから「Last one!Go around!」最後の1流しとなった。

全員、懸命にニュージーランドの景色を目に焼付けながらロッドを振る。そして、秋江氏にHIT!ラストフィッシュかと思いきや、私にもHIT!

最後の最後で私が魚を掛けることができストップフィッシングとなった。

アキエ_SecondStage刃アキエ_SecondStage刃2イトウ_SecondStage 刃レッドヘッド

イトウ_SecondStage 刃レッドヘッド2

そして時間は予定をオーバーしてキャプテンが慌てて船首を港に向けた。
タックルを洗い、後ろ髪を引かれながらマリーナで仕舞い支度を進める。

船長が時間があればビール飲もうと誘ってはくれていたが、帰路の予定もあり、断腸の思いで断った。「もう一回ベストシーズンに来い!そしてデカイの掛けろ!」とキャプテンが嬉しい言葉を最後にかけてくれた。

 

初の海外遠征に伴い、今回新たに開発した「ヘビーウェイトタイプ」のジグ、KUROBAKUオリジナルカラー(プロトタイプ)ですが、バランス、ヒットパターン、フォーリング速度、ヒットカラー等、好釣果にとう結果にもあらわれ、満足のいく結果となり、今後の販売に向けて制作を進めていきますので、どうぞご期待ください!

 

——–今回メンバー伊藤が用意したのは、以下のタックル。——–

ZENAQ FOKEETO FS53-8
ZENAQ FOKEETO TUNA FC83-4
MC WORKS SEVEN MILES SM816CR
シマノ08ステラ10000PG×1/16000HG×1/20000HG×1
YGK ガリスウルトラジグマンWX8 PE#6
YGK ガリスウルトラキャストマン
FULLDRAG WX8GP-D PE#8
プロセレ ナノダックス ショックリーダー
130lb/170lb

<ルアー>

   Sjig KUROBAKUスペシャル「爆」(プロト) 300mm/250g

   Second Stage☆ 刃(プロト) 240mm/320g

   Second Stage☆ 玄武

   ナムジグ 他

kingfish_カツハラ

 

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